★家づくりのコラム★吹抜けのリビングって寒い?

パワーホーム青森 大空間の吹抜けリビング

吹抜けのある家の間取りは寒い、暖房が効かなそう、などのデメリットのイメージされる方は少なくありません。
今回は、吹抜けの家は寒くないのか、吹抜けがあっても寒くない住宅を建てるにはどう対策すればいいのかご紹介いたします。
まとめにパワーホーム青森の暖かさの基準も紹介していますので、そこだけ知りたい方は目次からまとめページをご覧ください。

「吹抜けのある寒い家」と「吹抜けのある暖かい家」の違いは『断熱性』

住宅のHPや口コミで「吹抜けがあると寒い」「吹抜けにして後悔」などの吹抜けのデメリットを伝えている方もいれば、「吹抜けでよかった」「吹抜けがあるけど暖かい」などの吹抜けのメリットを伝えている方もいます。
一体、吹抜けの家は暖かいのでしょうか。

結論からいうと、住宅の『断熱性』によって暖かさの差は大きく変わってきます。当たり前ですよね。数十年前と比べ、新築住宅の断熱基準は高くなっています。しかし、その基準には幅があります。一般に「暖かい家」といってもその基準は様々です。
では、その基準はどのように定められているのでしょうか。

断熱性能を表す基準「断熱等性能等級」

断熱性能は「断熱等性能等級」というもので基準を定めています。
断熱性能を等級によって定め、等級が高いほど断熱性が高いことを示しています。
2021年までは次世代省エネ基準といわれる「断熱等性能等級4」が最高等級となっていましたが、2022年4月1日にZEH基準といわれる「断熱等性能等級5」、2022年10月1日に「断熱等性能等級6と7」が新たに制定されました。

1999年に「次世代省エネ基準」の等級4が制定されてから20年の間、大きな断熱等性能等級の変更はありませんでした。そのため、20年の間、いくら断熱性を高めても最高等級は4のままでした。等級4を大きく超える断熱性能を備えても、等級は4のままなので、どれだけ断熱性が違うのか比較しづらい状況でした。実際に最高等級4の断熱性=高断熱と言えてしまう状況だったと思います。
しかし、2022年に等級5、6、7の施行により、断熱性の基準が大きく変わり、以前よりさらに断熱性の比較がし易いようになりました。より断熱性を高めた住宅を知ることができるということです。

住まいの断熱性は「断熱等性能等級」で容易に確認できるようになっているので、気になる方は住宅会社に「断熱等性能等級はいくつですか?」と聞いてみるといいですね。

断熱の性能値がわかる「UA値」

「断熱等性能等級」は必要な「UA値(=外皮平均熱貫流率)」が定められています。UA(ユーエー)は「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表したもの。簡単にいうと「UA値が低いほど熱が出入りしにくく断熱性能が高い」ということです。
UA値が低い住宅は外気からの熱を出入りさせない「魔法瓶」のような家と言えるかもしれませんね。

実は、UA値は建築する1棟1棟で計算をし算出します。その為、同じ住宅会社で建築をしても間取りや断熱の仕方によってUA値は変わってきます。

エリアによって定められている断熱基準

北海道、青森県、東京都、沖縄県のように気候が全く違うエリアで同じ断熱基準では困ってしまうので、都道府県によって地域区分を定め、先ほどご紹介した「断熱等性能等級」の評価基準を設定しています。
北海道は「地域区分1、2」、青森県は「地域区分3」、東京都は「地域区分5、6」、沖縄県は「地域区分8」となっています。

建設地の地域区分

引用元:建築環境・省エネルギー機構「住宅の省エネルギー基準」より一部引用

地域区分によって変わってくるのが、先ほどご説明した断熱等性能等級の評価基準となるUA値の数字です。
上の表に記載されている「外皮平均熱貫流率 UA値」は断熱等性能等級4の数字です。
地域区分ごとの等級別UA値は下の表になります。

2021年まで最高等級であった等級4は、今の技術レベルではそれほど高い断熱性能ではありません。これは長期優良住宅の評価基準が2022年10月に断熱等性能等級4⇒5に引き上げられたことからも分かります。
吹抜けのある家、ない家に関わらず最低限、等級5レベルの断熱性能は備えておきたいですね。

断熱性が高い住宅は「吹抜け」があることで家全体が暖かい?

先ほど、UA値の低い住宅=断熱性の高い住宅は「魔法瓶」のようない家とご紹介させていただきました。
今の住宅の断熱の考え方は「家全体を暖める」という考え方です。
床、壁、天井と外部に接する部分をしっかりと断熱し、外部から熱の出入りを少なくする考えのため、「家全体が断熱で覆われた」状態となります。
そのため、家全体を暖めることで、外部からの熱の出入りを少なく、快適なご生活をすることが可能となります。

昔の住宅の断熱の考え方はそうではありませんでした。皆さんも経験があると思います。リビングは暖かいけれど、廊下、お風呂はものすごく寒かったということ。
これは、日本で長く採用されていた人がいる場所だけを暖める「採暖」という考え方です。リビングを暖める場合は、扉を閉めていたと思います。その為、住宅内で「暖かい部屋」と「寒い部屋」ができてしまい、昨今問題になっている「ヒートショック」を起こしやすくなってしまいます。
だからこそ、家全体を暖め、室内の寒暖差が少ない住宅を建てることが今の住まいの断熱の考え方となっています。

話が逸れてしまいましたが、では「断熱性が高い住宅は吹抜けがあることで家全体が暖かい」のか。
家全体を暖めるためには、家の中の空気が循環している必要があります。そして、家の中の空気を循環させるためには、吹抜けがいい効果を創り上げます。
吹抜けがある=暖かいということではありませんが、吹抜けがあることで家全体の空気が循環しやすくなるため、家全体を暖かくする手助けをしてくれます。

さらに、吹抜けのある家には「シーリングファン」を設置していることが多いです。シーリングファンのプロペラは季節によって回転方法を変えて使用します。夏は上向きに風を送る回転方法、冬は下向きに風を送る回転方法です。これは、冷気と暖気の性質を考え、下に溜まりやすい「冷気」を上向きに流し、上に溜まりやすい「暖気」を下向きに流します。
シーリングファンがあることで、空気が滞留しづらく、先ほどの空気の循環をより促してくれる役目も果たしてくれます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
吹抜けは一見、寒そうに感じてしまいがちですが、住まいの断熱性を高めることで、より快適に過ごすためのメリットにもなりえますね。

本日のまとめ

  • 暖かい家にするためには『断熱性』を高めることが重要
  • 断熱性は「断熱等性能等級」「UA値」で比較することが可能
  • 吹抜けの住宅は特にZEH基準の「断熱等性能等級5」の断熱性以上とするのが望ましい
  • 今の住宅は「家全体を暖める」という考えのもと、断熱性を高めている
  • 断熱性が高い吹抜けの家は、家全体の空気を循環する役目も果たしてくれる

パワーホーム青森」が建築しているエリア青森県は地域区分2エリア、断熱等性能等級5のUA値は0.5以下となっています。
「パワーホーム青森」が提供する住宅は、北海道エリアの「ZEH基準」UA値0.4をクリアする断熱性能が標準性能として備わっています。
4/1~5/7まで見学できる完成邸は北海道エリアの「ZEH基準」をクリアした「大空間吹抜けの建物」となっています。
吹抜けの大空間のメリットと暖かさをご体感いただけるまたとない期間となっていますのでご興味ある方はこの機会にご見学ください。
建物のこだわり紹介はこちらから

https://www.ph-aomori.com/topic/roomtour/